インフルエンザの症状
インフルエンザの症状で気をつけなければならないのは、高い熱が突然出ることと、強い全身症状でしょう。重症化しやすい高齢者や乳幼児は特に注意が必要なのです。
咳、喉の痛み、発熱する点は、言ってみれば普通の風邪とあまり変わらないのですが、何より体温上昇のレベルが違います。インフルエンザで発熱するとすぐに38℃を越えてしまい、体がダウンしてしまいます。
人の体温というのは基本的に朝目覚めた時より、夕方の方が高くなるのですが、従って、朝起きたときに38℃以上の熱があるなら、インフルエンザを疑うことになります。
通常、インフルエンザを発症する確率が高くなっているのは15歳以下の子どもです。乳幼児の場合は、肺炎併発しやすいので入院することも多くなります。また、幼児の場合は脳症などの合併症の危険性も考えなければなりません。
インフルエンザによる死亡者となると、これは圧倒的に65歳以上の高齢者は多くなっています。高齢者もインフルエンザで肺炎などの合併症が起きやすいのです。俗に、高齢者にとってインフルエンザが「最後の灯火を消す病気」と怖れられているのは、こうした理由があるからです。
それ以外では、喘息、心臓病など慢性の病気の人も危険で、インフルエンザにかかってしまうと、そうした持病が悪化する危険性があります。平成14~24年のデータで見ると、65歳以上の高齢者では100人~1600人程度がインフルエンザで亡くなっています。ただし、実際の数はもっと多いのです。それは癌などの患者がインフルエンザで死亡しても死因は「癌」になるからです。とにかくインフルエンザには警戒が必要です。