インフルエンザ治療薬「タミフル」とは?

タミフルの使用

さてタミフルのお話です。オセルタミビル(oseltamivir)というインフルエンザ治療薬があります。これはオセルタミビルリン酸塩として、商品名「タミフル」(tamiflu・スイスのロシュ社)から販売されています。日本ではロシュグループ傘下の中外製薬が製造・輸入の販売元となっています。

 

効果としてはA型とB型のインフルエンザウイルスに作用するのですが、B型にはやや効きにくい傾向があるそうです。C型インフルエンザには効果がないのですがC型はもともと症状が軽いので弱点にはならないでしょう。

 

ちなみにトリインフルエンザはA型インフルエンザウイルスが引き起こします。H5N1型という高病原性トリインフルエンザウイルスにもある程度は有効とされています。タミフルは、一般的にみて安全な医薬品です。ただし、いろいろな副作用を生じることが、頻度は低いのですがあるとされています。

 

また、日本ではインフルエンザ予防薬としての処方は健康保険の適用外となっています。A型、B型のインフルエンザウイルスに感染した人が、発症後の48時間以内にタミフルは投与することになります。これで有意に罹患期間を短縮できるのです。厳密には、ウイルスが新たに拡散するのを阻害する薬剤です。

 

一般的な臨床成績では、インフルエンザ発症後2日以内の投与で、発熱期間は24時間、罹病期間は26時間短縮したとされています。また、タミフルは副作用にからんだある事件以後、厚生労働省より「原則的に10代には使用禁止・2007年3月20日」となっています。